絆のために
7年前の震災後、日本のテーマは“絆”であった。そして今年も災害によって、人と人が助け合い、人と人のつながりを確かめ合わなくては生きていけない状況が続いている。通常の暮らしが戻っても、家族や知人との“絆”を深めようと、家の中で家族みんなで過ごす時間が増え、意外にもボードゲームの売上が好調だとか。ちなみに私のまわりでは、近隣の友人たちでのホームパーティが多くなった。遠くのレストランより、徒歩で集まることができる場所で”絆”を深め合う…という共通の意識によるものだ。この風潮により、おもてなしを得意とする人にスポットが当たった。手芸好きの友人のインテリアが称賛され、料理上手は人気者となって自然に人の輪の中心に。しかし、どちらも不得手な私はどうしよう…。思い悩んだ末、宴会芸など練習してみようかと思っている。
文・関千里 絵・田上千晶