お隣りメール

 今や人間関係に欠かせない“メール”。職場ではお隣りに座っている同僚なのにメールで会話する人も多いとか。家の中なのに家族同士でメールをやりとりするという友人も。声が届かないくらい広い家に住んでいるわけではない。メールだと、打つ間に一瞬冷静になれるから、相手を不快にさせるうっかり発言が少なくなるのだという。また、口頭だと照れくさくて言いづらいことも、メールだとすんなり言葉にできて、家族の絆が深まったという話も聞く。ならばと、私も隣の部屋の家族にメールを。が、返ってきたのは不機嫌メール。
「留守中の家事で困ったら、いつでも連絡してね」を「留守中の家事で困ったら、いつでも練習してね」と打ち間違っていた。口は滑らないけど、手が滑るのにはご用心。

 文・関千里 絵・田上千晶



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